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2008.08.20 (Wed)

『冬の陽炎』 梁 石日

冬の陽炎冬の陽炎
(2008/06)
梁 石日

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久しぶりに、梁さんの本が読みたくなったので読みました。


借金や煩わしい結婚生活から逃れ東京でタクシードライバーをする主人公は、
ある日、自殺未遂をする女性を見つける。
やがて、女性の姉と主人公は関係を持つと、自殺未遂をした妹も主人公の前に現れるようになる。
そんな中、主人公はタクシーの中で、忘れ物のボストンバックを見つけた。中には大金と目もくらむような宝石が入っていた。


という話なのですが、
読み終わると、題名の意味がよく分かります。
まるで、悪い夢か、幻でも見ていたのかという幻覚を抱きます。

やっぱりお金の額まで出てくると、色々リアルだなと思います。
借金生活で、いいのかーみたいな。
あと、在日韓国・朝鮮人の方が、韓国人を見たときの感情がなんとも。
果たして、夢が覚めた永吉は、現実の世界をきちんと歩くことができるのかな。
怪しいけど。

梁石日さんの、泥臭い感じが(誉め言葉です)たまらなく好きです!
EDIT  |  21:09  |  日本作家 や行  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

2008.08.08 (Fri)

『薔薇忌』 皆川博子

薔薇忌 (集英社文庫)薔薇忌 (集英社文庫)
(1993/11)
皆川 博子

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柴田錬三郎賞を取ったすべて『舞台』が関係する短編作品です。

するっと読めました。
面白かったです。
EDIT  |  18:37  |  日本作家 ま行  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

2008.08.07 (Thu)

『薔薇密室』 皆川博子

薔薇密室薔薇密室
(2004/09/25)
皆川 博子

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第一次大戦中、ドイツ人の脱走兵が瀕死の仕官をつれて、
薔薇の咲き誇る研究についた。
そこにいた一人の博士は、薔薇と人間を融合させる研究をしていた。

第二次世界大戦中のポーランドで一人の少女が、少年とであった。
二人は淡い恋はドイツの侵略が進む中、
無残に引き裂かれ、少女はドイツ人の映画技師に連れられ敵国ドイツに向かう。

二つの物語が、薔薇と人間の融合のようにおりなす、
耽美で、幻想的でいながら力強い物語でした。
本は厚いですが、サクっと読みました。


以下、ネタバレ!!





17歳の青年が、働いていた本屋で5歳の少女と出会う。
青年はその少女に本をあげる。

27歳の時、青年は15歳に成長した少女に出会う。
少女と二人きり、空襲に耐える。
少女は病院長の令嬢で、かつて本屋でであった自分を捜していた。
青年は少女と次第に恋をしていく。

ある日、青年の家にきた少女と、本について話す。
「この本はまだ君には早いね。大人になってから」
「まあ、私は平気よ!」
青年は少女の愛らしさに欲をかきたてられた。
「ならこういう本は?」
青年は少女に、男女の交わりを描いた本を読み聞かせる。
「やめてっ」
少女は叫んだが、青年は溜まらず彼女にキスをし、口を開かせた。



…普通の設定にしたら、猥褻です。
本作は、青年は永遠に12歳頃の美少年の姿のままという設定なので、
猥褻な感じはしなかったけど。
それにしても、少女が22歳になった描写はいいですね、はちきれんばかりの清純エロス!
それだけに、青年がこの姿を見せてあげたかったものです。


薔薇人間の物語が想像だったのかなーとちっと残念ではありますが、
すっかり一家になったのは面白かったです。


しかし、皆川さんは、現在78歳でいらっしゃるんですね。
この話を書いた時も70代だと思うし…、すごいです!
梁石日さんが70を越えてると知ったときも驚きましたが。
EDIT  |  21:35  |  日本作家 ま行  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

2008.08.06 (Wed)

『羊の目』 伊集院静

羊の目羊の目
(2008/02)
伊集院 静

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恥ずかしながら伊集院さんの話は初読みです。
最近本を読むようになったとはいえ、
好きなジャンル、好きな作家が中心です…。


でもって、読みましたー。
『羊の目』という題名からはまったく想像してなかったのですが、
戦前から平成にかけてのヤクザではなく、『侠』の物語でした。
色々な人々の視点で主人公、武美を描き、
舞台は東京からアメリカまで、武美の『無自覚モテモテ人生記』と言った感じです。

主人公の、武美は、
端正な顔立ちに、澄んだ瞳をし、実直で、凄腕、礼儀正しく、仁義を大切にし、唐獅子と牡丹、蝶を背負った男。
まさしく『侠』です。
話を読む限り、武美の災難は『父』が辰三だったことだと思いますが、
実際、武美の様な『子』をもった『父』は大変だと思います。
少なくとも、辰三の実子は、ひねくれますね。


任侠物ですが、主人公の立派な『侠』ぶりに、
色々ある苦難もそれほど大変に感じることなく読みました。
しかし、すっごい主人公だなーと思ったら、『羊の目』という題を見て、
「ああ、人間じゃないのかな…」
と思ってしまいました。
そういう意味ではないのですが…。


EDIT  |  21:18  |  日本作家 あ行  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

2008.08.05 (Tue)

『耳をふさいで夜を走る』 石持浅海

耳をふさいで夜を走る耳をふさいで夜を走る
(2008/06)
石持 浅海

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今年に入って何冊目?の石持さんの新刊です。
待望の長編!!
…そういや、『君の望む死に方』もあったっけ。
最近、短編集ばかりが多かったので、長編は嬉しいのです。


でもって、読んだー!
やっぱり石持さんは長編の方が面白いなと思いました。
話としては、主人公が犯人で
また主人公のタイプも、割と顔がいい、冷静、優秀で、
扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫 い 17-1)扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫 い 17-1)
(2008/02/08)
石持 浅海

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この本を読んだ時と同じような印象を受けました。

ただ、今回の本は、連続殺人ですけど。





以降ネタバレあり。



最終的に、幸を除いて全員死亡というラストですが、
主人公は全員の女性に愛されたということになるのかなあ。
それはそれですごい話です。

 巨乳の可愛い子
 スレンダー美人
 寡黙系美人
 熟女の美人
 女盛りの美人

と、ドリームかと言いたくなります。
でも、最終的に幸って…、名前からして、長門ユキを想像してしまいます…。
今まで読んできて、石持さんてこういうタイプが本当に好きですね。
…またか。
『ハルヒ』と言えば、巨乳で可愛い子は、みくるで想像。
この五人の中だったら、私は彼女を選びそうです。


主人公は殺人の時に至って冷静ですが、
石持さんの主人公はこういうタイプが多いので、
『覚醒』なのかな?はて。
でも、殺人前にコミュニケーションをとらないというのはいい方法だと思います。

あと、殺害時に、被害者の断末魔や犯人を罵る声がないあたりが、
殺人のリアル感を感じさせず、淡々とした話とあってるのかなと思いました。


石持さんの長編は面白いと思ったけど、
登場人物のタイプがいつも同じなので、
欲を言えば、今後、違うタイプの登場人物の話が読みたいです。
EDIT  |  20:38  |  日本作家 あ行  |  TB(1)  |  CM(2)  |  Top↑

2008.08.02 (Sat)

映画『崖の上のポニョ』 二度目

前回、あれだけ感想で、
色々と書いていたのですが、
映画後、色んな人の感想を読み、
意見がかなり両極端で、絶賛される方の感想見てるうちに、
もう一度見に行きたくなり行ってきました。


二度見ても、やはり物語を理解するのは後半かなり難しいです。
なので、今回は、最初から物語を楽しむのではなく、

1.面白いシーンを楽しむ
2.可愛い登場人物らを見る
3.映像を楽しむ

で行きました。

鈴木清順監督の映画が、年を追うごとに、
好きなシーンを撮った夢の様な物語になっていくと、
以前、読んだことがあるのですが、
宮崎さんも同じような傾向があるのではないかと思います。
短調な映画と言う初期に回帰すること事態、
芸術家の晩年にはよく見られるような気がします。

もし宮崎さんが本気で、子供の為にと思って作った映画だとしたら、
なぜ後半をもっと明快なストーリーにしなかったのかと思いますし。


なので、楽しんだシーン。
1.宗介、大泣きで母抱っこ
2.ポニョの人間化
3.ポニョ、海を走る
4.家でのシーン
5.眠いポニョ

など、やっぱり、海を走るポニョは、「キーーーーン!」と言ってほしいほど、
不気味でいいです。
あと、やはり、宮崎さんの絵の上手さはいいです!
全編くずれた顔がないし、
可愛いもの好きとしては、
可愛いだけで楽しいのです。

シーンは、やはり太古の海に帰り町が沈没したシーンが印象的です。
二人とも、やたらと古代魚に詳しいし。



まあ、そんな感じです。
物語がよく分からないというのは致命的だと思いますが、
シーンシーンを抜き出せば面白いと思います。

結論、
これは宮崎老人の夢の様な物語であり、
これはこれでいい。
ただ、今までの様なジブリ作品並の宣伝をしてはならない!


です。
ジブリ作品ということで派手な宣伝をしてもらった
『ゲド』の方がひどいけど。

次のジブリ作品はどうなるのかな。
二度目の宮崎吾郎が大失敗したら、
ジブリの未来はない気がします。

テーマ : スタジオジブリ - ジャンル : 映画

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2008.08.02 (Sat)

『ギフト』 日明恩

ギフトギフト
(2008/06/17)
日明 恩

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日明恩と書いて、たちもりめぐみ、と読むんですね。
勝手に男性かと思ってました。
しかも、ちょっと勘違いし、
「この話は最後すっごいどんでん返しがある」
と思い込み読んでました…。

話は、文中に何度も出てくる、
シックス・センス コレクターズ・エディションシックス・センス コレクターズ・エディション
(2005/03/02)
ブルース・ウィリス

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のように、霊を見る少年と、心に傷を負う男性の物語です。

…いい話だった。

どんでん返しがあると思い込み、
ものすごく、いい話で、アレアレと思ったけど、
少年がなぜ『シックスセンス』を見て涙を流す理由が分かり…。
これは、
未練を残した霊と同じく、傷を抱える二人の再生の物語なのだと思います。

表紙もさわやかでいいです。


あと、この本を読み終わって直ぐに、
『シックスセンス』のDVDを予約しに行きました(図書館にあるのです)。
改めて『シックスセンス』はよく出来た話だと思います。


霊を見えるといえば、
これはかなり、シビアな内容です。
死と彼女とぼくゆかり 1 (1) (講談社コミックスキス)死と彼女とぼくゆかり 1 (1) (講談社コミックスキス)
(2003/05/13)
川口 まどか

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EDIT  |  23:24  |  日本作家 た行  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

2008.07.31 (Thu)

『RDG レッドデータガール はじめてのお使い』 荻原規子

rdg

荻原規子さんの新刊がきたあああああ!

高校入試の時面接で、
「好きな本は荻原規子さんの白鳥異伝です!」
と言い、当時、荻原さんの新刊が読まない限りは死ねん!と思っていました。
現在も、ずっと追っかけているのですが、
新刊!
新刊!
新刊!

RDG レッドデータガール  はじめてのお使い (カドカワ銀のさじシリーズ)RDG レッドデータガール はじめてのお使い (カドカワ銀のさじシリーズ)
(2008/07/04)
荻原 規子

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読みました。
すっごく面白かった〜!
早く続きを読みたい!!!
続きがいつでるのか、ヨジヨジぶりは勾玉シリーズにはまっていた当時のようです。
『西の善き魔女』もいいけど、
やっぱり荻原さんは日本物が面白いです!

主人公は世界遺産に登録された熊野にある玉倉神社に生まれた鈴原泉水子(いずみこ)。
平凡でありたいと思いながら、育った環境から、中学校でも浮いた存在だった。
山伏の修行をしていた相楽雪政が息子深行(みゆき)を連れてきて、
息子を泉水子の下僕だと言う。
当然、深行は父に反発し、また泉水子に対しても敵対心を抱く。

というような話です。
泉水子の目線で物語が進み、
学校で浮くことの悲しみ、深行に対する苦しみなど、
読んでいると泉水子は大人しい地味な子と言う印象なのですが、
最後まで読むと、自覚のない泉水子の『特別ぶり』が分かっていきます。

題名の『レッドデータガール』は、
レッドデータブック、
絶滅のおそれのある動物からだそうです。
今後、泉水子と深行の高校生活が楽しみだ!


ただ、ちょっと不安なのは、
荻原さんが男の子同士の恋愛がけっこう好きなのではという疑惑があるので、
どうかいい男が出てきて深行といい感じ?
それをクラスメートの女の子が小説を書いてとか、
…そんな風になりませんように。
『西の魔女』でそのシーンが出てきた時は泣きました。


続きはいつかな〜。

テーマ : 読書 - ジャンル : 小説・文学

EDIT  |  21:03  |  日本作家 あ行  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

2008.07.25 (Fri)

『倒立する塔の殺人』 皆川博子

倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)
(2007/11)
皆川 博子

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第二次世界大戦中から戦後にかけての、女学生達の物語。

『倒立する塔の殺人』という数人で書いたミステリーと、現実に起きる事件という、少女達という甘美な香りのする物語でした。
その中で、異分子からとってイブとあだ名された少女の存在が、、
少女というより女の逞しさと地に足をつけた現実を感じさせました。

巻末の絵の紹介は、嬉しい限りです。
名前だけではさっぱり分からんのです。
EDIT  |  18:44  |  日本作家 ま行  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

2008.07.23 (Wed)

『聖域』 大倉 崇裕

聖域聖域
(2008/05)
大倉 崇裕

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昨年の夏、長野に遊びに行くと姉に言うと、
「山に登らないで何しに長野行くのよ。もったいない」
と言われました。

子供の頃、地元の山に色々連れて行かれましたが、
弟ともども嫌で嫌でしかたがありませんでした。
山に行きたくなかったら行かなくていいよといわれた時の開放感は、
すっぱだかで町中を歩くような感じでした(嘘です)。
いまだ、親と姉が嬉々として山に登りに行くのも、あんまり理解できません。


ということで山岳ミステリーです!
本格的な山キチ(山オタというのかな?)物語で、
海外にアタックする上級者の友が、日本の山で滑落死し、主人公が死に疑問を抱き始めるという話です。

登山ツアーの批判がありましたが、親はよく参加してるので、ちょっとショボンとしました。
まあ、本格的にしてる人にみたら邪道なんでしょうね。



最近、本の表紙の画像がでてなかったのですが、ようやく直りました。
よかったよかった。
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